AIが本格的に導入される、これからの未来に求められる人材は、スペシャリスト(専門家)です。
筑波大学助教で現代の魔術師と言われる落合陽一氏は、これからの社会は、AIを使う側かAIに使われる側に二分されると、未来を予測している。
絵本作家兼お笑い芸人の西野亮廣氏は、著作「魔法のコンパス」で、必ず食える1%の人にになるためには、自分をレアカード化させることが必要って言ってる。
これから遠くない未来、人々は”AIを使う人”と、”AIに使われる人”に分けられます。
AIを使う側と使われる側。そのどちらが正しい道なのか幸せな道なのか。それは、まだ誰にもわかりません。ただ、少なくともこうは言えると思います。
AIを使う人間は、今までのいわゆるエリート層ではなくて、西野亮廣氏の言う「自分をレアカード化されられた人間」、いわゆるスペシャリストという人たちでしょう。
スペシャリスト=こだわりのある人
これからの時代は、スペシャリストが、主役の時代になります。
となると、誰もがスペシャリストを目指して行動したいわけですが、スペシャリストってどういう人なんでしょうか。
簡単に言うと、ある物事に強いこだわりがある人です。
ある1つの事柄に強い興味を持って、それがあれば、寝食を忘れて没頭できる。そういった人たちのことです。
こういうと、大学教授や研究所の職員なんかの印象が強くありますが、たとえば、音楽家もスペシャリストです。
クラシックだけでなく、ロックでも良いしJポップだって構いません。それについて延々と調べたり、調べた事を発信できる人は、いっぱしのスペシャリストと言って良いでしょう。
俗に、一万時間の法則というものがあって、あるものに一万時間費やせれば、プロになれるという法則です。一万時間、仮に一日5時間やったとして、2,000日掛かります。年数に換算すると約5年半。
一つの事柄に5年半延々打ち込める人が、AI時代に、必ず食える、スペシャリストなのです。
ふつうの人が生き残る方法
AI時代になると、いわゆるホワイトカラーの仕事はAIによって代替されて来ることが予想されます。
そうなると、これから台頭してくるのは、AIが太刀打ちできないレベルの専門性をもっているスペシャリストたちです。人々はみんな、スペシャリストを目指すべきなのです。
とはいっても、一つのことに毎日五時間、5年半も延々続けられる人は、ごく稀な存在です。
社会人なら、働きながらそこまで一つのことに時間を割けない、という人もいれば、毎日5時間もやれるほどの好きな事がない、という人もいるでしょう。
ですが、どんな人でも、スペシャリストになれる可能性があるものがあります。
それは、”仕事”です。
仕事にこだわりを持つ
一般的な社会人なら、一日8時間。一週間で40時間働きます。一月働けば160時間。1年働けば1,920時間。
5年も働き続ければ、気づくと一万時間までもうすぐ、という所まで来ています。
継続は力なり。仕事を続けることで、だれもが、スペシャリストになれる。そんな可能性を、仕事は持っているのです。
ただ、適当な仕事をしていては、スペシャリストにはなれません。一生懸命に、頭を使って仕事をします。
いい環境が、人を育てる
だからこそ、普段の仕事にこだわりを持ちましょう。
ダラダラとストレスが溜まる仕事で過ごした五年と、僅かでも興味があって一生懸命仕事をした五年。どちらがスペシャリストに近いかは、言うまでもありません。
環境が自分に合わないと思ったら、異動転職も検討するべきです。人間が成長するために必要な三要素は、「人間関係・時間の使い方・住む場所」だそうです。いい環境に移る事も、いい仕事をするために、必要なことです。
あなたが目指すべきは、仕事のスペシャリストであって、その職場の、その会社のスペシャリストではないのですから。
普通の人ほど、仕事は面白い
猛烈に好きな趣味があったりする人は、仕事に対して本気になることはないでしょう。なぜなら、その人にとっては趣味が一番で仕事は二番以下だからです。趣味のスペシャリストにはなれても、仕事のスペシャリストにはなれません。
逆に、そういったもののない、いわゆる普通の人は、仕事を一番に持ってくることが出来ます。だとしたら、仕事に対して本気で打ち込めるのは、まだスペシャリストではない、普通の人だということになります。
いま、本気で打ち込めることがない人ほど、仕事に対して本気になりましょう。そして、いつの日か仕事のスペシャリストに、なりましょう。