ひとつでは少なすぎる。

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売上と売掛金とそれから残高確認とついでに内部統制

こんにちは、ヒロタカです。いつも記事を書くのに一時間以上かかっているのですが、一流ブロガーさんたちは30分で書き上げるという驚きの事実を知ったので、ためにし自分でも書けるかなあとチャレンジすることにしました。なにを書けば良いのかネタも無いのでとりあえず知っている事を書こうと思います。

 

 

僕は仕事は経理関係のお仕事をしています。毎年半期ごとに売掛金の残高確認というものをしています。これは企業がきちんと取引をしているのか(=架空取引をしていないか)を検証するために行うテストです。売掛金という売上を立てた時に借方に立つ科目の残高をその計上先の得意先に提示し、「当社はこの金額の売掛金を貴方様相手に持っていると認識していますが、それは正しいですか?」と確認する作業です。まっとうな仕事をシていれば問題はほぼありませんが、まっとうで仕事をシていた場合は向こうの認識とかなりずれてしまってやばいことになります。その場合はだいたい嘘の金額(向こうが正しいと思っている金額)を記載して確認状を発送したり、ひどい会社だと得意先に根回しをしておいて金額を合わせてくれと圧力を書ける場合もあります。まあ大体の嘘はつき続けることが難しくなって破綻するのですが。。。

 

売上とはどういうものなのか



 

売上とは企業が商品サービスなどの役務をだれかに提供し、代わりに報酬を受け取った場合に発生します。その場合の仕訳はこちら

 

現金/売上-(A)

 

ただ、企業との取引の場合、一月になんども取引することがあります。その都度現金の受け渡しをしていたらとても大変なのでまとめて決済することが多いです。その場合に使われるのが売掛金という科目です。いわゆるツケですね。これを使うと先程の仕訳が

 

売掛金/売上-(B)

 

になります。その後取引がなんども行われて売掛金がまとまると、やっとこさ現金決済が行われます。通常の決済条件ですと大体翌月の最終営業日というのが多いかと思います。いまが3月なので、3月の売上の決済日は4月末ですね。銀行口座に現金が入り決済されるとこういう仕訳が発生します。

 

現金/売掛金-(C)

 

(B)+(C)=(A)ですね。

 

架空取引による売上の水増しと対策としての残高確認

 

さて、短期的に回転する商売、コンビニなどの小売業でしたら決済期間も短いですが、メーカーや建設業などの決済期間は長いと半年になることもあります。3月の売上だと、現金になるのは9月末ですね。こうなると最長で6ヶ月分の売掛金が残る事になります。また、この売掛金は現金決済されるまでは、仮にいくらで計上してもバレないのです。例えば、3月の売上が少なくて、目標より10億足りていない。その場合、決済期間が長い取引先に対して架空の売上を立ててしまうのです。大体の企業は3月決算なので、これで年度の決算が締まります。その後翌月になったらい10億の売上戻しを行うのです。そうするとプラスマイナス0になるので取引先に知られずに、今年度の売上を10億水増しすることが出来てしまうのです。

 

これだと短期的にですが、企業の利益操作が出来てしまいまう。これを防ぐために行うのが残高確認です。現在は四半期ごとに外部発表する企業が多いですが、一昔前は上下(9月・3月)が多く、また未だに注目される決算です。そのためこの月はこういった利益操作が多くされる月でもあります。それを防ぐために売掛金の残高確認というものが行われるのです。

 

現在だと、企業の内部統制と監査法人対象の企業だと監査法人主体の残高確認が行われます。監査法人の場合、金額も書かずに「あなた(得意先様)がこちら(監査対象会社)に対して認識している債務(=売掛金の反対科目)はいくらですか?」と無記名で返答を依頼してくることもあります。現在だと、海外を主要な取引先にしている企業もありますが、その場合も容赦なく英語で確認状を作成し発送します。ところが、海外企業だとおおらかなのかよくわかりませんが、平気で無視してくるところもあるので大変です。その場合は、こちらからメールや電話で別途依頼を出さなければなりません。なにしろ、返答してこないと自社の売上が疑わられるのです。痛くもない腹を探られるのはたまらないので一生懸命拙い英語で国際電話したこともあります。

 

さて、自社が発送することもあれば逆もあります。当社宛に送られてきたこの知らない得意先からの英文の残高確認はどこに確認すればよいのでしょうか?