新入社員から今の会社に入ってそろそろ十年が経ちます。十年というとベンチャー企業なら、「仕事も一通り覚えたから独立して一旗揚げるぜ！」とか言えるのかもしれませんが、一般上場企業づとめの僕の立場は、まだだま下っ端です。裁量権もなにもあったものではありません。
経験はある程度積んでいるので、今の会社にいる限りは仕事で困ることはないだろうなあ、という自信と余裕があります。そうなると出てくるのが、自分はこのままで良いのだろうか、という焦りや不安です。
仕事に余裕が出てくると不安になる
初めはさばくのに精一杯だった仕事も、経験を積んでいくと余裕でこなすことが出来るようになります。そうなると、余裕が出てきて周りを見ることが出来るようになります。
ニュースを見ると、自分とさほど変わらない年代の人が、会社を立ち上げて成功したり、学生起業家などが自信に満ち溢れた表情で写っていたりします。その一方で、自分はこのままで良いのだろうか。自分が本当にやりたかった仕事は今の仕事なのだろうかと、不安にも陥ります。
こういう、ぬるま湯に浸かっているような閉塞感のようなものを感じたら、自分のキャリアプランの見直しの時期に来てるのだと考えて下さい。これはあなただけでなく、社会で働く人誰にでも訪れるものです。
この不安が来たら、他の事にかまけて忘れたりするのではなく、徹底的に考えましょう。
この閉塞感は、遊びにかまけたりお酒に逃げても、一生消えることはありません。解放される唯一の方法は、自分で、自分の将来について、徹底的に考えることだけです。
就活時代のアレでキャリアプランの見直し
自分の将来に対する不安は、誰もが抱えているものです。これを一発で解消する方法は多分ありません。人生の節目節目で悩みながらも答えを出していくしかないと思います。ただ、解答から逃げてはいけません。
答えを出す方法は、あなたも就職活動時代にやったことがあると思います。
”自己分析”です。
自己分析をすることで、自分が本当に望んでいるキャリアや将来像などを自覚して、それを目指して努力していきましょう。重要なのは、あなたが本当に望むキャリアです。
仮に、あなたに銀行員の才能があったとします。銀行員は世間体はバッチリ、彼女からの受けもよく、同僚上司は、銀行員があなたの天職だ、と言うかもしれません。
ただ、もしあなたが銀行員でのキャリアよりも、実はラーメン屋になりたいと心の底から思っているのなら、銀行員を辞めて、ラーメン屋になるための修行をするのが、あなたに取っては幸せなキャリア選択になります。
大切なのは、周りに流されるのではなく、自分が本当に望んでいるキャリアを選択するということです。そして自分が本当に望んでいるものを見極めるために必要なのは、自分を知ること、つまり自己分析なのです。
様々な切り口での自己分析
自己分析は、キャリア選択でかなり重要な部分を占めていると思いますが、意外とその関係の書籍は多くありません。僕が探した限りだと、就職活動のテクニック本のたぐいしかその手の情報は載っていませんでした。
その中でも、かなり自己分析に紙面を割いていておすすめだな、と思ったのがこちらの本です。
我究館という就職・転職スクールが発行しています。ネットでの評判を見る限りは、ちょっと怪しいスクールのようですが、「絶対内定」シリーズの自己分析（本紙だと我究と書かれています）は、様々な切り口で自分を分析するように仕向けられていて、かなり内容が充実しています。
ざっくり書くだけでも
・我究（自己分析）の目的
・今の夢と憧れの人物
・好きなこと/楽しかったこと
・悔しかったこと/満たされなかったこと
・経験マトリクス エトセトラ
特に自分が良かったなと思ったのが、「今の夢と憧れの人物」を分析するところでした。僕個人の夢としては、ビジネスを立ち上げてアーリーリタイア（雇われからの開放）というのが現状の目標なのですが、あこがれの人物を上げていくと、作家や学者が多く、ビジネスで成功した人物が上げられませんでした。
これを書くことで、現状の夢と、目標にしたい人物像・メンターにズレが有ることが客観的に見ることが出来ました。これズレは早急になんとかしないと行けないと思ったので、ビジネスで成功した人物の伝記などを集中的に読書しています。
さいごに
社会で生き続ける限り、もしくは死なない限り、自分のキャリア将来に対する不安というのは、消えることはないと思います。一旦選択した道でも、それが正しかったかどうかは、選択した後でしかわかりません。
僕らに出来ることは、その不安から逃げるのではなく、毅然立ち向かって答えを出すことだと思います。選択すること、と言い換えても良いかもしれません。
周りに流されて漫然と人生を生きるのではなく、たった一度の自分の人生を。自分自身で選択して生きることが一番大事でしょう。
