こんにちは、ヒロタカです。今年は確定申告をしなければいけなくなりそうです。なので、スマホでも作業ができて便利そうな、最近話題のクラウド型の会計ソフトを、導入前提で試してみました。
仕事柄、法人税や消費税の申告は毎年行っていますので、だいたいどういうことをすれば良いのかはわかります。
会社では専用ののシステムを使っていますが、家にはそんなものありません。
調べてみると最近は、クラウド型の会計ソフトが、年々利用者を増やしているようです。
アップデートが自動で行われるので、税制改正ごとに買い替えの必要があるパソコンインストール型よりも人気のようです。
クラウド型だと、パソコンにインストールするタイプと違って、場所やパソコンにとらわれずに使えるので便利そうです。
スマホで入力出来るサービスもあるので、ちょっとしたスキマ時間で作業できるのはありがたいことです。
今回、メジャーどころのクラウド会計ソフト3つをチェックしました。
調べたのは、MFクラウド確定申告、freee(フリー)、やよい白色申告オンライン(やよい青色申告オンライン)
使ってみると、同じように見えるクラウド会計ソフトでも、想定している利用者が違うことがわかります。
個人で事業を行っている方を対象にしているサービスもあれば、小中規模の企業まで対応できそうなサービスもありました。
そこで、それぞれのクラウド会計ソフトの特徴と、どんなユーザーにオススメなのかを比較し、まとめてみました。
比較ポイント
チェックポイントとしては、料金体系とそれによるサービスの程度、入力インターフェイスのわかりやすさ、仕訳の入力方法、サポートの内容、スマホや銀行との連携などを重点しました。
また、実際に無料で体験できるかどうかの確認しましたところ幸いにも、すべての会計ソフトで無料体験することが可能になっています。
MFクラウド確定申告
料金体型
フリープラン:0円
ベーシックプラン:800円/月(8,800円/年)
電話サポート付きベーシックプラン:17,200円/年
サービス内容
フリープラン:入力(15件/月まで)、確定申告データ作成、サポート
ベーシックプラン:入力、確定申告データ作成、サポート
電話サポート付きベーシックプラン:入力、確定申告データ作成、サポート
入力画面
振替・収支伝票の起票、一度に50仕訳まで入力可能、簡単入力、過去データの再利用
サポート内容
フリープラン:メール、チャット(初月のみ)
ベーシックプラン:メール、チャット
電話サポート付きベーシックプラン:メール、チャット、電話
銀行口座連携・スマホ連携
金融機関:3,398口座と連携可能。クレジットカードやアマゾンなどのネットショップ、クラウドソーシング(ランサーズ等)、ASPとも連携可能。
スマホアプリでは、履歴と分析データの確認のみが行える。スマホからの入力は出来ない。
総合評価・感想
家計簿アプリなども提供している、株式会社マネーフォワードが提供しているクラウド型会計ソフト「MFクラウド確定申告」。
完全無料で使えるフリープランは、入力件数が月に15件というのは少ないですが、取引自体が少ない僕のような零細個人事業主なら問題ないでしょう。むしろ、無料にも関わらずメール、チャットによるサポートがついているのがすごい(チャットは登録初月のみ)
難点としては、スマホアプリからのデータ入力が出来ない点。
他のソフトは、多少の差は合っても、スマホからの入力やレシートの取込が出来ます。その点に関しては、「MFクラウド確定申告」は一歩遅れている感じ。
取引規模が少ないうちなら良いけど、件数が大きくなって有料プランを選択する際に、スマホからの入力が出来ないのは確実にマイナスポイント。早めの対応を望みたいです。
クラウド会計ソフトのfreee(フリー)
料金体系
スタータープラン:980円/月(9,800円/年)
スタンダードプラン:1,980円/月(19,800円/年)
プラミアムプラン:-円/月(39,800円/年)
サービス内容
スタータープラン:入力・決算/確定申告・サポート
スタンダードプラン:入力・決算/確定申告・サポート・請求書作成等のバックオフィス効率化
プレミアムプラン:入力・決算/確定申告・サポート・請求書作成等のバックオフィス効率化・経費精算
入力画面
簿記というよりも、実例を示して、それならこの科目ですと案内してくれる(例:ボールペンの購入→消耗品費)。会計初心者にはわかりやすいと思う。入力インターフェースも見やすく作られている。
収支伝票が基本になっているので、振替伝票を起票する場合は別画面に移動する必要がある(確定申告>その他の機能)。年末時の決算整理のみで、使う事を想定しているようだ。
サポート内容
スタータープラン:メール・チャット
スタンダードプラン:メール・チャット
プラミアムプラン:メール・チャット・電話・導入サポート
銀行口座連携・スマホ連携
金融機関:3,000以上(目視で確認)の口座と連携可能。クレジットカードやアマゾンなどのネットショップと連携できる。
スマホアプリでは、仕訳の入力、レシートの取込、銀行取込データの決済等一通りの事は出来るようになっている。
総合評価・感想
freee(フリー)は、freee株式会社が提供する、クラウド会計ソフトです。
大手クラウド会計ソフトの中では、わりと料金体系が高いが、その分機能も充実している。スターターなら個人事業主、プレミアムなら大企業だと厳しいが、小~中規模の企業で十分に活用できる。
入力画面では、直感的に分かるデザインになっているので、経理初心者でも十分使いこなせると思う。単式簿記を基本に考えているからだと思うが、複式簿記が別画面になっている。年末の決算整理のみで使うことを想定しているのだろう。白色申告ならそれでいいが、青色だと複式簿記が必要になるので、そのへんの切り替えが出来るのならより良いと思う。
スマホアプリについては、freee(フリー)が比較した中で一番良かった。入力機能・レシート取込機能(保存・仕訳自動起票)、銀行データの決済(会計データに取り込む or 取り込まない)など、移動中のちょっとした時間やスキマ時間で、スマホで作業する際に欲しいと思われる機能は全て揃ってます。
やよい白色申告オンライン/やよい青色申告オンライン
料金体系
白色申告
フリープラン:0円
ベーシックプラン:8,640円/年
青色申告
セルフプラン:8,640円/年
ベーシックプラン:12,960円/年
※初年度無料・半額キャンペーンあり。
サービス内容
白色申告
フリープラン:入力・決算/確定申告
ベーシックプラン:入力・決算/確定申告・サポート
青色申告
セルフプラン:入力・決算/確定申告
ベーシックプラン:入力・決算/確定申告・サポート
入力画面
いわゆる簿記の入力画面になっている。一般の会計ソフトを使っている人なら馴染みがあると思う。ひとつ良くないなと思う点としては、日付選択が1月1日から始まっている。これは早めに直した方がいい。
サポート内容
白色申告
フリープラン:なし
ベーシックプラン:メール・チャット・電話(画面共有しながら説明)
青色申告
セルフプラン:なし
ベーシックプラン:メール・チャット・電話(画面共有しながら説明)
銀行口座連携・スマホ連携
金融機関:3450件の口座と連携可能。スマート取引取込(Money look、Monye tree、Zaimなどのアプリのデータを取込、レシートもスキャンから仕訳作成など)
スマホアプリでは、仕訳の入力が可能。別アプリからレシートの取込も出来るようになっている。
総合評価・感想
やよい白色申告オンライン・やよい青色申告オンラインは、弥生株式会社が提供するクラウド会計ソフトです。
白色申告
フリープランが入力制限無しで0円とお得。サポートが一切ないのが不安だが、簿記の知識がしっかりあってネットで調べることが出来る人なら得に問題ない。
スマホアプリも、仕訳の入力、取引の履歴閲覧可となかなかに良い感じ。銀行勘定の取込はブラウザのみだけど、そこまで求めなくても良いと思う。
青色申告
これから事業を始めるとかではなく、ある程度の事業が出来上がっている人がクラウド会計に移行する場合、青色申告は良い。
ベーシックプランのサポート内容が手厚いので、経営者が経理も兼任、もしくは専任の経理の人が一人いるならこれが良いかもしれない。
スマホアプリも、仕訳の入力、取引の履歴閲覧可となかなかに良い感じ。銀行勘定の取込はブラウザのみだけど、そこまで求めなくても良いと思う。
比較してみた結果
クラウド会計ソフト大手3つをチェックしてみました。それぞれの個性はありますが、全体としてはどれを選んでも、実際の仕事で使うには問題ないでしょう。
入力画面がシンプルで無駄がない、どこWindowsでもMacでも、どんなOSのパソコンでも使えるクラウド型は忙しい個人事業主や副業サラリーマンにはとても有用だと思います。
無料から価格が上がるたびにサービスが充実良くするので、初めは無料のサービスから始めて、規模が拡大してきたら有料サービスを使い始めるのが賢いと思います。
クラウド会計ソフトは、入力したデータをExcelで出力したり、逆にExcelから取り込んだりすることが出来るので、他のソフトへの乗り換えが簡単に出来ます。まずはじめに、無料サービスから始めてみましょう。
初心者向けにはMFクラウド・やよい白色申告オンライン(年額:0円~)
MFクラウド(フリープラン)は、料金が掛からないにも関わらず、サポートプランまでついてくるオトクなプランになっています。個々の状態にもよると思いますが、もしあなたが、事業を始めたばかりで取引件数が少ないなら問題ないでしょう。
やよいの白色申告オンラインが0円で使えるのは、データの入力と決算・確定申告と必要最低限の機能ですが、スマホアプリでも入力できるという手軽さは魅力的です。
パソコンよりもスマホを持ち歩いて、経理事務なんかはスキマ時間でやってしまいたいとあなたが思っているなら、やよい白色申告オンラインがぴったりでしょう。
忙しい個人事業主ならfreee(フリー)・やよい白色申告オンライン(年額:8,640円~)
ある程度事業が軌道に乗ってきて、収支も複雑になってきたら、freee(フリー)のスタータープランか、やよい白色申告オンラインのベーシックプランが良いでしょう。
freee・やよい白色申告オンラインは、共にスマホでデータ入力することが出来ます。忙しいあなたがスキマ時間で作業する、それにはスマホアプリとの連携は欠かせないでしょう。
また、取引が複雑になるほど、どういう風に会計処理すれば迷う場面が増えます。そういう場面が多くなってきたら、サポートが充実している上記のプランを試してみましょう。
個人事業から法人成りしたら、freee(フリー)・やよい青色申告オンライン(年額:12,960円~)
ある程度の規模がある企業で、専任の経理の人がいるのなら、「freee(フリー)」か「やよい青色申告オンライン」を試してみて下さい。
「freee(フリー)」は、金額が高い分、サービスが充実しています。付属機能の請求書作成サービスには、有料ですが郵送代行を頼むことも可能です。元googleの社員の方が作っただけあるのか、スマホアプリの機能は、他のサービスを圧倒しています。
単なる会計ソフトとして考えないで、業務の一部を代行してもらうという観点から見ると、freeeはけっして割高なサービスでは無いでしょう。
一方で、「やよい青色申告オンライン」は、会計ソフトとして無駄がないレベルにまとまっています。
請求書発行やなどの副次的機能はありませんが、単純な決算業務/確定申告業務として見た場合、「やよい青色申告オンライン」のレベルの高さがわかります。
やよい青色申告オンライン。全ての機能が 1年間無料でお試し!
さいごに
個人事業主や副業を始めたサラリーマンには、確定申告は義務になります。1月1日から12月31日の決算をまとめて税務署に報告するのは、一見簡単そうですが、期間が一年と長いこともあってなかなか苦労することが考えられます。
僕は今の時期になって初めて検討しましたが、もし事業をいまから始める方でしたら、同時にクラウド会計ソフトを始めておくのが、良いでしょう。
事業を始めると初めは支出ばかりが先行します。頑張って収益が出てきて、さあ確定申告、となった時に支出の証明となるレシートやデータが無い、では大損をしてしまいます。
収入が出始めてから考え始める、では遅いのです。
まず最初なら、特に無料で始められる「MFクラウド確定申告」と「やよい白色申告オンライン」をおすすめします。
もし、使っている途中で気に入らなかったら、他のサービスに移れば大丈夫です。クラウド会計ソフトは、入力したデータをExcelで出力したり、逆にExcelから取り込んだりすることが出来るので、入力したデータが無駄になることはありません。