仕事でも勉強でも、目標が無いまま活動していると、その活動をやることへの価値がわからなくなり、モチベーションが下がってしまいます。そして、モチベーションが上がらないと、その活動へのネガティブな気持ちが湧いてきて、ちょっと嫌なことがあると、そのまま活動を止めてしまったりします。
5月病や燃え尽き症候群で、突然仕事をやめたくなるのは、仕事に対しての目標が欠如していることが大きな理由です。慣れない生活への疲れに加えて、目標が無いことによって、働くことに価値を感じられなくなったことによるものでしょう。
仕事でもなんでもですが、特定の活動に対してモチベーションを保ち続けるには、明確な目標を掲げる事が有効です。目標があるからこそ、人は辛いことでも頑張ることが出来るのです。
そして、目標を達成するには、具体的な課題設定こそが、もっとも重要なポイントになります。課題を設定することで、やる事がシンプルになり、悩むことが少なくなります。また、課題を達成することで成長を実感できます。
具体的な課題設定によるメリットは?
仕事も含めた、もろもろの活動のモチベーションを保つには、きちんとした目標を持つ事が大切になります。目標はシンプルかつ明確なのが望ましいです。
たとえばの例としては、「キャリアップのため、3年後、外資系企業に転職する」「趣味の音楽活動を発展させて、5年後にソロコンサートを開催する」などです。
そして、将来の目標とするあなたといまのあなたとのギャップ(差)が、あなたがこれから達成するべき課題になります。目標が遠くに見える山なら、数々の課題は、あなたの足下から山頂まで続いている1本の道になります。
課題を達成すればするほど、目標に近付いていく。遠くに思えていた目標が現実味を帯びてきます。
「目標設定→複数の課題の設定→課題の達成」というサイクルを作ることで、仕事でもなんでも、今打ち込んでいることに対してモチベーションを保つことが出来ます。
モチベーション・達成力が向上する
目標や課題が明確になることで、いまやるべき事が明確になります。その結果、今の仕事と目標への道が繋がります。「このままで良いのか?」といった目標の無いことによる悩みがなくなり、結果として仕事や勉強へのモチベーションが上がります。
モチベーション、つまりやる気が上がれば、集中力も高まるため生産性・達成度が上昇します。また、明確な課題があるため、課題をどうすれば達成できるのかを考えるようになります。
仕事も含めた事柄の成長や上達には、やみくもに時間を費やすよりも、明確な課題を達成することのほうが有効です。課題を達成しようと試行錯誤することで、自然と成長することが出来ます。そのため、具体的な課題さえ作ることができれば、課題達成力は自然と向上していくのです。
成果が明確になる
具体的な課題を設定することができれば、それに対して自分のとった行動を、あとあと評価することが出来ます。たとえば、ゲームで、難しい箇所をクリアするために何度も同じ箇所をやり方を変えてチャレンジします。手を変え品を変え、諦めずに試行錯誤をすれば、どんな難しいゲームでもクリアすることが出来ます。
これは、成功失敗が明確にわかるからこそできる手段です。現実では自分のとった行動が成功なのか失敗なのか、明確に判定する基準がありません。だからこそ、自分のとった行動が正しいのかわからず、成長を実感することも難しくなっています。
具体的な課題設定を行うことで、それに対する成果(成功or失敗)が明確になります。これによって、自分の行動をあとから評価できるようになります。そうなれば、仮に一回目は失敗したとしても、着実に前に進むことが出来ます。これは、実はとてもすごいことなのです。
キャリアに紐付しやすい
明確な目標を設定することで、それと自分の望むキャリアを関連付けしやすくなります。ただ闇雲に頑張ろうと思って資格を勉強したとしても、それが将来のキャリアに不必要なものならただの資格オタクで終わってしまいます。
そのため、目標を設定する際には、自分の将来のキャリアに関連付けて考えるようにしましょう。外資系企業に転職するのなら、英語の勉強は必須です。それにも関わらず簿記や会計の資格をとるのは、完全な無駄ではありませんが、優先順位が間違っています。
一生懸命努力したとしても、それが見当違いの努力なら、将来のキャリアに全く意味をなしません。自分の望むキャリアに関連付けられた目標を設定することで、努力を無駄なく、将来のキャリアに紐付ける事が出来ます。
明確な課題設定によるデメリットとは?
明確な目標と具体的な課題設定は、モチベーション向上や成果判定等メリットがたくさんありますが、同時にデメリットが発生するリスクもあります。明確な課題を設定することによる思考の硬直化はその最たるものでしょう。
そのため、設定した目標に対する定期的なレビューを行うことをおすすめします。目標を常に掲げながらも、一定期間ごとに、その目標が自分にあっているかどうか、設定した課題は間違っていないかどうかを検証しましょう。
モチベーションが低下するリスク
高すぎる目標、能力に見合わない課題設定を行った場合に起こります。課題を達成することができないため、モチベーションが低下してしまうのです。実は、適切な課題設定というのは、自分自身で間違いなく行うのは難しいものです。
課題設定を行う際は、簡単すぎると思うぐらいまで難易度を下げるようにしましょう。それが達成できるようなら、段々と難易度を上げるぐらいが、丁度よい塩梅です。
見え辛い成果がおろそかになるかも
課題を設定する場合、作業時間の短縮するや練習回数を増やすなど、成果の判定が定量的な内容に偏りがちです。質の面、例えば上司が唸るようなレポートを作成するや、人を感動させるような演奏をすると行った、クオリティに対する評価は、人によりけりで自分で判定するのは非常に難しいからです。
これに関しては、自分でおろそかにならないように十分に注意するしかありません。自分のやっている行動が熱意をもってやれているのか、ただ量を熟すだの行為になっているかは、やっている自分が1番わかるはずです。
思考が硬直化することも
設定した目標が間違っている可能性は、いつどこにでもあります。明確な目標を持つことでモチベーションを上げる一方で、自分の設定した目標が間違っていないかどうか、よりよい目標がないかどうかは常に自問自答しましょう。
一度決めたことをやり遂げることはとても素晴らしいですが、それで見当違いの方向に行ってはいけません。間違っていることがわかったら早急にリカバリーすることが大事です。
そのため、目標や課題は一定期間ごとにレビューを行う習慣を持ちましょう。課題の達成度や目標への到達度に加えて、その目標が、今の自分にあっているかどうかを検討するのです。人の目標は移りやすいものです。外資系企業への転職から、自身へ起業することへ目標が変わらないなんて、だれが言えるでしょうか。
定期的なレビューで課題を修正し目標にアジャスト
そして目標の変化は悪いことではありません。生活環境や時代の変化によって目標が変わることはんていくらでもあります。大事なのは、時代の変化に合わせて自身の目標を臨機応変に修正することです。
そのためには、定期的な目標のレビューが必要になります。目標を常に掲げて一生懸命に活動しながらも、一定期間ごとに、その目標が今の自分に合っているかどうか、設定した課題は間違っていないかどうかを検証しましょう。
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