一生懸命だけど、なぜか成果の出ない仕事をする人。そんな人が、どんな会社にも一定数います。
一生懸命頑張っているので、その姿勢は評価できるのですが、一緒に仕事しても効率悪いだろうから、チームを組むのは遠慮したいタイプ。
個人的には、やる気が無くても協調性が悪くても、期日までにしっかりと成果を出すタイプの方が、マネジメントの視点からも安心して依頼できます。
もちろん、やる気が合って協調性が合って、なおかつ仕事もできるのなら言うことなしなので、是非上記のちょっと残念なタイプの人には、仕事ができるようになってもらいたいものです。
この仕事が残念なタイプの特徴としては2つあります。
・ホウレンソウが出来ない(話を聞いていない)
・ゴールが見えていない(思い込みで仕事をする)
ホウレンソウのソウが出来ない
このタイプと一緒に仕事をすると出てくるのが、「私は~だと思います」「~をやった方がいいと思って(やっちゃいました)」
仮説を立てて仕事をするのは大切ですが、その仮説を検証もしないで、自分の中で正しいと思いこんで勝手に走ってしまう人が、集団には一定数います。
このタイプは、相談もせず(もしくは自分の中では相談したつもり)勝手に仕事を進めてしまい、チームに迷惑を掛けることが多々あります。
それを諌めると出てくるのが、「私は~だと思ってやりました」
ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)でいうソウ(相談)の部分が弱いのが、このタイプの特徴です。
もしくは本人は相談のつもりでも、自説を曲げないので報告まがいになっていたりします。
普通は、社会人生活の中で揉まれるとこういうのは修正されてくるはすです。特に会社員なら、失敗を許容される立場にいるので、たくさんの失敗から学ぶことが出来ます。
ただ、一部の人は修正される前に会社を辞めてしまったり、もしくはたまたま修正されずに生き残ったりした結果、生き残りことがあります。
顧客のニーズ/ベネフィットを考えない
特に致命的なのが、顧客のある仕事でも、同じようにしてしまうことです。このタイプは、顧客の要望をしっかりと聞かずに、自分の中の思い込みで仕事をすすめてしまいます。
後々になって、要望とぜんぜん違う成果だったことが日の目を見て、大目玉を食らって修正に大きな労力を払うことになります。
そこで出てくる言葉が「の言葉は~でしたよね(と私は思っていました)」
たとえば、顧客が欲しかったのは「いちごのショートケーキ」だったにも関わらず、そのタイプは自分の好きなケーキである「モンブラン」をためらいもせずに出したりします。
顧客の要望を自分勝手に思い込んで仕事をしてしまうのです。
ただ、ここでちょっと難しいのが、顧客の要望を、誰が正確に理解しているかということです。
たとえば、顧客自身の本当に食べたいものが「いちごのショートケーキ」だったにも関わらず、口から出たのは、「美味しいケーキ」だったりする事もあります。
そこで通常なら、顧客の求める「美味しいケーキ」とは、なんだろうかとヒアリングを行います。ヒアリングの結果、顧客が求める「美味しいケーキ」が、「いちごのショートケーキ」だと判明します。
ここで、顧客のニーズを考えない人、ヒアリングを怠って思い込みで進めてしまう人は、「おいしいケーキ」を「自分が美味しいと思うケーキ、例えば”モンブラン”」で定義してしまいます。
「いちごのショートケーキ」も「モンブラン」も「美味しいケーキ」には違いありませんが、「モンブラン」で仕事を進めてしまった場合、顧客が満足する成果を出すことはできないでしょう。
何事もヒアリングが大事
仕事をする際には、質問と確認の繰り返しから、顧客の求める成果を確認していきます。
そこで重要なのが、傾聴(ヒアリング)です。
・話を聞いていない
・思い込みで仕事をする
この2つの問題点は、実は”傾聴”というテクニックさえ覚えれば、上手い下手はともかく誰でも克服出来るものなので、社会で働いている人は、是非覚えてほしいです。
顧客の求めるものが決まったら、それに対して多角的視点から仕事を進めていきます。
顧客の求めるものをヒアリングして、ゴールを見える化する。
見えたゴールをチームで共有して、道筋がそれていないことをホウレンソウで確認しながら、納期を守って着実に進んでいく。
この二つを守るだけで、仕事は着実に進んでいきます。どんなに仕事が出来るといわれる人も基礎にはこれがあります。つまり、傾聴を身に着けて人の話を聞く事さえできれば、仕事は確実にうまくできる様になるのです。
仕事が残念なタイプは、人のアドバイスを素直に聞かない人が多い。つまり傾聴が出来る人が少ないのです。
自分で、仕事がいまいち上達しないなあと悩んでいる人は、ぜひ今一度自分を振り返って、人の話をちゃんと聞いていたか、自問自答してみてください。
ヒアリングを習慣化する方法
傾聴を身に着けるいい方法としては、議事録の作成があげられます。
議事録を書かなければいけないと思うと、人の話を意識的に聞くようになります。今まで真っ白だったメモ帳が、人の言葉で埋め尽くされるでしょう。
人の言葉を覚えて書き残す習慣から、自然と人の話を聞く癖(意識や態度)が出来上がってきます。
ヒアリング力を高めるために、会議の書記を買って出てみては、いかがでしょうか。