感想やレビューなどは、名文を掛ける人に任せることにします。あんまりうまい文章をかこうとすると掛けなくなってしまうので、簡潔に良いなあと思った箇所と所感を書いていく。基本は質よりも量を目指していこうかと。
あらすじ
「ところで貴代ちゃん。最近、本読んでる?」(29-30頁)
人に頼られる事で多忙になり、好きな読書も出来なくなってしまった主人公の新米教員が、同窓会で再開した同級生からエッセンシャル思考を教えてもらい、自分らしく主体的に生きる事ができるように成長していくというストーリー。
気になったポイントとしては、主人公の女性の職業を普通の会社員とかではなく、 教師を選んだところ。こういった生産性を上げる系の話なら、会社員の方が分かりやすく説得力出しやすいものです。
この本を読んでいると「 会社員の営業職とかだったら、もっと説得力のある描き方が出来るだろう」 と思った箇所がちらほらあります。主人公の先生の達成したことも、他人から見ると微々たるものに見えるかもしれません。
それでも、そういった成果の見えにくい(だろうと思われる)教師という職業をあえて描写することで、 エッセンシャル思考という考え方がどんな仕事の人にでも適用できるということ 描きたかったんだと思いますね。
本書を読んだ感想
「断ればいいじゃん」(15頁)
ストーリー仕立てで書かれているので とてもわかりやすい本です。 エッセンシャル思考という名の通り、自分のやりたいエッセンスを抽出して、それに注力していく、よくしていくという考え方を実現するためのテクニックを、色々な方面から教えてくれます。
地元の小学校の教師になった主人公が 同窓会で再開した、昔好きだった男の子からエッセンシャル思考を習うというストーリーです。
メンター役の男の子(外資系コンサルティング会社を退職して地元に帰ってきたという経歴)は、 なかなかに厚かましくて嫌な感じに書かれていますが 、(主人公も始めは反感を覚えます) 本書読み進めているうちに、自分の好きなことを迷わずやっていくためには これぐらいの強さ決断力が必要なんだと 理解させられます。
一昔前に流行った 嫌われる勇気 もそうですけど、 実践するのは難しそうな考え方ですね。
どうしてもこういった一見セルフィッシュな考え方を実践しようとすると、周囲との軋轢は生まれるかもしれません。ただ、やはり自分の幸せを追求していこうと思ったら、他人のことなんか気にしてられないのかもしれません。
理想としては、みんながみんなこういった考え方で動けるのがいいんでしょうけども、なかなかそうは動けない人がたくさんいるでしょう。
ただ、人には人の役割があります 。
たとえば、感染力の強い病気になった人をかわいそうに思って看病した医者が、自分も病気になっては元も子もありません。医者に求められているのは、病気になった人を治すことなのですから。
ハッとした、覚えておきたい考え方。
「今、何が重要か」を考える(169頁)
今回の読書で、気になった言葉をまとめておきます。
「全部できる」ではなく「なんでもできるが全部はやらない」
優秀な人ほど、陥りがちな考え方だと思いました。優秀かつ、それ相応の努力をしてきた人は、頑張ればいくらでもできるって思いがちです。そしてそれを、できない人に利用されてる気がします。
逆にもっと、居丈高に自信を持って、こんなのは自分がやることじゃないと思って、やらないことを決めてしまえばいいのだと思います。
自分で「これを捨てる」と決めなければ、誰かがあなたの大切なものを捨ててしまうでしょう
優秀な人で人当たりがいい人ほど、出来ない人に頼られ、人に時間を奪われてしまいます。
本当だったら、優秀な人ほど人生を謳歌していいはずなのに、出来ない人に仕事を頼まれた結果、自分の時間を生きることができなくなってしまう。
無意識に人の足を引っ張る人が、世の中にはたくさんいます。そういう人は罪悪感などなく他人の足を引っ張っている自覚もありません。そういう人の目を覚まさせる為にも、自分の事を優先するべきでしょう。
他人に侵害されたと感じた出来事を リストアップしてみると良いでしょう( 仕事とプライベートの線引きはできるのか?という質問に対して)
人間は嫌なことも良いことも、忘れてしまう生き物です。 だからこそ悲しい出来事があっても生き続けられるのですが、こういった場合では、マイナスに働いてしまいます。
嫌なことをリストアップする。見える化することで、嫌だったことを忘れなくなります。そうすれば次に同じことをされそうになっても避けることができるようになるでしょう。
勉強と一緒で、一度間違えた問題を二度と間違えないようにすることで、人生の回答用紙をよりよくすることができるのかもしれません。