幸せになるためには、健康であることが不可欠です。そして、「最高の体調」には現代人の不調の原因と、現代人が最高の体調を得るためのメソッドがまとめられています。
自分にとって、幸福な人生とはどういう状態なのかを考えたことはありますか。
僕個人としては、家族で不自由なく暮らせて、しかも趣味の音楽までできているので、割と不自由のない幸せな状態だと思っています。そして今よりもっと幸せになりたいと思っています。
- 「最高の体調」で健康な状態と不健康の原因を知る。
- 炎症と不安によって現代人は不調になっている。
- 食物繊維と発酵食品をで腸内の『炎症』を無くす
- 自分の気持ちを定期的に見返すことで『不安』を減らす
- まとめー本書を読んで僕が始めた健康のための生活習慣
もっと仕事を頑張って収入がよくなったら、家に防音室を設置したり家族旅行で豪遊したりと、今よりもっと人生を楽しむことができます。
逆に、自由になる時間が増えたら、家族とのんびりしたり、難曲に取り組むなどプライベートの時間を充実させる事が出来ます。
どちらも楽しい選択です。ただ、それらを楽しむためには、体調が万全である必要があると僕は考えています。
ドラマや小説でよく見る高齢の資産家は、つねに不機嫌でいることが多いと思いませんか。資産を持っていても自由になる時間を持っていても、彼らは幸せそうには見えません。年齢を重ねて不健康になった結果、幸せを受け止めるだけの身体を持っていないからです。
幸せであるためには、まず幸せを受け入れるだけの土台が必要です。そうなると、健康であることは、なによりも幸せになるための前提条件ではないでしょうか。
「最高の体調」で健康な状態と不健康の原因を知る。
現代人の不調の原因の大半は「文明病」によるものです。
「文明病」とは、近代社会の変化によって引き起こされる、現代に特有の病気や症状を意味します。
もっとも典型的な例は「肥満」です。
現代人の不調は、文明の進歩に人間の遺伝子が適用できないことのよって引き起こされている。約1〜2万年前から始まった農耕によって人間の文明は発展したが、600万年にわたって狩猟生活を送っていた人間の遺伝子にとって、農耕から始まった文明は遺伝子的に合わない。
遺伝子的に合わない生活の結果、不調の原因が発生した。
肥満による『炎症』。
将来を考えることで生まれてしまった『不安』。
狩猟生活に遺伝子を最適化されている我々の身体は、狩猟生活こそが最適な生き方だと本書は説明する。現代生活に狩猟生活のエッセンスを取り入れることで遺伝子と生活のミスマッチを解消し『炎症』や『不安』といった「文明病」を減らすことが可能になる。
炎症と不安によって現代人は不調になっている。
「最高の体調」では、肉体とメンタルの両面から体調というものに迫っていきます。
現代人の不調の2大原因は『炎症』と『不安』。この2つを取り除く生活を送ることで体調を回復させることが出来ることを、エビデンス付きで証明し、そのための具体的な方法も示されています。
また、不調の原因となる「文明病」ー古代と現代のミスマッチを、3つの枠組みに分類するダニエル・リバーマン氏のフレームワークは、とても直感でわかりやすい。
われわれが「文明病」の要因を知るために役立ちます。不調の原因を理解しておくことで、本に頼るだけでなく自分でも不調の原因を分析することが可能になるでしょう。
このフレームワークでは不調の原因を古代の生活から比較して、「多すぎる」「少なすぎる」「新しすぎる」と分類しています。
「多すぎる」ーカロリー・刺激
「少なすぎる」ー睡眠時間・自然とのふれあい
「新しすぎる」ー未来・デジタルデバイス
例えば、「多すぎる」カロリーを適切な量に抑え、「少なすぎる」睡眠時間を増やして、「新しすぎる」スマホを寝る前に見ないようにすることが、不調を回復させる事は直感的に理解できるでしょう。
本書の中では、現代生活を送りながらも、このミスマッチを解消する具体的な方法を複数提案しています。
食物繊維と発酵食品をで腸内の『炎症』を無くす
腸内環境、腸内フローラという言葉は前々から知ってはいましたが、それがどれだけ大事なことだったのか、古代生活の腸内環境レベルと比べてどれだけ違っていたのかは理解していませんでした。
狩猟生活と聞くと、農耕生活に比べて栄養不足だというイメージを個人的には抱いてしまっていましたが、実際はその逆でした。狩猟生活で狩猟生活時代のの主食になっていた根茎類や種子類のほうが、初期の農耕生活の主食であったムギやヒエなどの穀物よりも、ビタミンやミネラルを含んでいたようです。
これと同様に、現代人に不足しているのは、食物繊維。そして腸内細菌です。
薬用ソープなどによる殺菌と抗生物質によって、腸内細菌を殺し腸内細菌の食料源となる食物繊維の摂取が減っていることで、薬品と飢餓で現代の腸内細菌は激減しています。
これを無くすために、薬用ソープの使用を止め、発酵食品(納豆やキムチ)を積極的に食べ始めました。
食物繊維も積極的に摂るために、レジスタントスターチを、筆者がよく使用しているというiherbという海外サイトで購入してみました。レジスタントスターチ自体は、さほど値段も高くなく見た目は完全に片栗粉です。毎朝、適当な量(スプーン3〜4杯程度)を水に溶かして飲んでます。
プロティオバイオティクス(ビオフェルミンなどの腸内菌を使ったサプリ)に関しては、いろいろと試している次第です。プロティオバイオティクスの効果は個人差があるため自分で飲んで試す必要があります。ビオスリーHi錠なら国内で買えます。筆者おすすめのprobiotic-3はiherbで購入することができます。
腸内環境を意識した生活を始めてから、今まで以上に仕事に集中できている実感があります。また、朝にレジスタントスターチを飲むと、空腹を感じなくなる気がするので余計な間食をしないですみますので、ダイエット目的にも効果を発揮するかもしれません。
自分の気持ちを定期的に見返すことで『不安』を減らす
不安に関しては、マインドフルネス、瞑想といった、今に集中することで不安を減らすことが出来ることをエビデンス付きで説明してくれています。
もともと不安は、外敵から身を守るための短期的かつ具体的に発動するものです。
「あそこの茂みになにかいるんじゃないか」といったアラートを発してくれる不安という機能は、人を外敵から助けてくれます。これを著者は「はっきりとした不安」と表現します。
現代によくある「30年後に日本経済が崩壊して国民は貧困になるのではないか」といった長期的かつ、今の自分にはどうしようもない将来展望に対しては、不安はなんの役にも立たずただストレスを貯めるだけとなります。これを「ぼんやりした不安」といい、現代人は「ぼんやりした不安」に侵食されています。
「ぼんやりした不安」に対しては、不安の本来の機能である「外敵から自身の身を守る」ことは効果を発揮せずに、ただ慢性的な不安=ストレスが蓄積する状態を維持するだけになってしまいます。
「ぼんやりした不安」は極力それを不安だと感じないことが重要になります。その際に筆者が勧めているのが、「未来を今に近づける」ことです。
「ぼんやりした不安」の原因は、未来と現在の自分の心理的な距離です。
例えば、自分が50歳になったときにどんな生活を送っているのか明確にイメージが出来る20歳がいれば、それは未来と現在が極めて近いところにいるということです。具体的なイメージを持てるほどに不安は減っていきます。
古代人にとっては、生まれてから死ぬまでの生活はずっと同じでした。起きて、獣を狩って、食べて、遊んで、寝る。このシンプルな生活が死ぬまで続く時代では、未来と現在が極めて近いところにあったのだろうと推測できます。
現代人が、未来と現在の距離を縮めるための具体的な方法として、自分をもっと知ることが大事です。PPAやアクトといった手法で、自分の価値観を考えることによって、未来と生活の満足度を高めて、将来への「ぼんやりした不安」を減らすことが可能になります。
まとめー本書を読んで僕が始めた健康のための生活習慣
まずは腸内環境の改善を目的として、腸内細菌サプリメントと食物繊維(レジスタントスターチ)を購入して飲んでいます。
あとは納豆などの発酵食品を積極的に摂取するようにしています。
また、『炎症』と『不安』の両面に効く睡眠時間の確保と睡眠の質の向上を試しています。寝るときには自然音のCDを聴きながら寝るようにしています。
また体内時計の調節を行う効果のあるメラトニンのサプリメントを摂ることでより深く眠るようにしています。メラトニンを摂るようになってから寝起きがよくなった実感があります。
不安に関しては、未来と現在をつなげるというなかなか難しい手法なので試行錯誤中なのですが、とりあえず自分のやっている行動をログ化するようにしています。また、入浴中に瞑想(マインドフルネス)を試してみたりもしています。この辺りの実感は今ひとつなのですが、効果は実証されているため継続して行っていこうと思います。
また、自然に触れるということが全てにおいてプラスの効果があるため、公園の散歩などを行っています。自然に関しては偽物でも良いらしいので、自然音のヒーリングCDを聞く、PCのデスクトップを森などにしてみるというのも効果ありとのこと。
とりあえずこの辺りを生活に加えてみて効果を体感しているところです。本書のなかにはまだまだ使えそうなメソッドがたくさんあるので段々と生活に取り入れたいと思っている次第です。