これから１０年後２０年後自分がどういう生活をしているか。想像したことはありますか。学生の人は想像しづらいかもしれませんが、サラリーマンをやっていると、自分の将来が容易に想像できてしまいます。
30代40代の先輩や上司を見れば、それが自分の未来予想図になるでしょう。ただ、ここで気をつけないと行けないのは、そのイメージした未来と自分が理想とする未来にギャップはないかということです。
理想のキャリアとズレがあるのにも関わらず、何もしていないし出来ていない。このリスクをリスクだと考えられない。これは日本のサラリーマン社会の特有の弱点だと僕は思っています。
自分がイメージした10年後20年後の未来予想図と、自分がなりたいと思っていた10年後20年後の未来予想図にズレがある人は、今すぐにでも巻き直しが必要です。
日本のサラリーマンはキャリアを選べない
海外でよくあるジョブ型就労に比べて、日本のメンバーシップ型就労は、スキルがなくて主体性がない人材にはもってこいの仕事です。
学卒院卒からポテンシャル一括採用された後は、滅多なことでは首を切られること無く、定年まで給料をもらい続けることが出来ます。ジョブ型就労なら、仕事がなくなったり会社が要求するレベルを達成できなかった場合は解雇されるに比べて随分と社員に優しい制度に見えます。
ただ一方で、全国転勤などは拒否することも出来ず、また会社を一旦やめて大学に入って学び直すなどの制度も不足しています。空白期間のある社会人に、日本の企業は厳しい目を向けます。
転勤という、生活環境を激変させるイベントが定期的に起こる。ポストは実力よりもコネ重視。そうなると、自分の実力でで未来を良くできる余地が非常に少ないのです。
自力でキャリアを積んでいきたいというやる気ある社会人ほど、なにをすれば良いのか分からないというのも、無理はありません。日本のサラリーマンという職種では、自分のキャリアを自分でコントロールできないのです。
会社の都合＞社員のキャリア、になりがち
会社は、会社の最適解のために人事異動を行います。その為、社員のキャリアの優先度はっきり言って低い、と断言しても良いでしょう。
たとえば転勤などは、個人のキャリアよりも、ポストの穴埋め玉突きが優先されます。
会社都合の転勤によって、あなたのキャリアはずたずたにされてしまう可能性があります。会社の転勤によって、恋人と遠距離恋愛になり別れてしまった。住宅を買ったら転勤になり単身赴任。子供が転校先でいじめられてしまった等など。
仮に転勤を断っとしても、その場合は人事評価が下がり出世ルートから外されてしまいます。どちらにしてもあなたのキャリアには傷しか残りません。近年、転勤の多い企業が嫌われる理由は、若者達が意識的無意識的に、転勤というもののリスクを感じ取っているからでしよう。
会社に頼ず自分でキャリアを描く方法
会社は、あなたのキャリアよりも会社の最適化を重視します。会社に依存し続ける限り、あなたが自分の理想とするキャリアを歩む事は難しいでしょう。
また、仮に会社に従ったとしても、大企業も安泰とは言えない昨今では、将来の出世などの、十分なリターンを期待することが出来るのかも、疑わしくなってきています。
あなたがあなたのキャリアを積むために行う方法は、ただ一つ。会社に依存しないスタイルを確立することです。
年金支給年齢も上がり続け、大企業も安泰とはいえない昨今は、社内の評価だけを気にしていればよかった昔とは環境が違います。これからは社内よりも市場の評価を気にする時代です。
スキルや実績を積んで、人材市場で認められる人材になる。副業を確立して、生活を給与に依存しない状態を築く。そういった状態を、自力で作り上げる事が必要な時代になってきています。
幸いサラリーマンは、キャリアの不自由な一方で、ある程度の安定を手にしています。少なくとも、明日通勤したら会社が潰れていたというのはめったにない事例でしょう。
安定した期間を利用して、自分で自分のキャリアを作り上げていきましょう。会社があなたを良いように利用しているように、あなたも会社を存分に利用するべきです。互いに利用し合う・コレこそがWin-Winの関係というものでしょう。
