ひとつでは少なすぎる。

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脱初心者の為のサックスの基礎練習(5) 自宅でもやれる効果的な練習方法

こんにちは、ヒロタカです。社会人になると、仕事の後にサックスの練習をするのは大変ですよね。

 

 

特に大変なのが練習場所を確保すること。自宅に防音室を設置できるならそれが最高だと思いますが、なかなか現実的ではないでしょう。多くの人は音楽スタジオに行ったりしていると思います。また最近だと、カラ館などのカラオケは楽器練習OKのところが増えているので、カラオケで練習されている方もたくさんいます。ドラマ「カルテット」のようにヴァイオリンやチェロが4部屋つながって練習しているなんてことは流石に現実的ではないですが(笑)

 

僕も平日の夜や休日にカラオケに練習に行きます。その時通路を通っていると扉越しにサックスやトランペットの音色が聞こえることもあります。「みんな頑張ってるんだなあ、僕も頑張ろう」と勝手にモチベーションを上げられるので、カラオケで練習するのもいいですよ。ただ、やっぱり一日仕事を終えた後、疲れた身体をお引きずって家に帰り、そこから楽器を持ち上げて「さあ練習に行こう」、というのはやっぱり大変です。

 

上達したいなら毎日少しでも良いので練習することが大事です。練習と言ってもロングトーンや指回しなどの楽器を使った練習ばかりが練習ではありません。楽器を使わない練習方法としては、楽譜の音読が効果的です。平日少しの時間でもこれから紹介する譜読みを行っていると、実際に楽器で吹く時に上達の速度が段違いになるでしょう。

上達したいなら楽譜の音読をしましょう

 

練習方法は簡単。メトロノームのテンポに合わせて楽譜を音読するだけ。逆に言えば、音読が出来ない状態で曲の練習をしたとしても上達することは無いでしょう。これは至極簡単な理屈なのですが、演奏の仕組みは、

 

1.楽譜を見て書かれている情報を脳に取り込む(入力行為)
2.取り込んだ情報を脳が処理して身体を動かす(出力行為)

 

という入力と出力があるのですが、1と2の間にもう一つ仕組みがあります。それが、

 

α.楽譜をみてどういう音楽なのかを脳が理解する(入力行為+α)

 

です。これが出来ていないと曲の途中で指が止まってしまったり見当違いの音が出てしまったりします。これは、音は一つ一つ独立した音ではなく、楽譜全体がひとつの音のつらなりだからなのです。ドレミファソラシドは、ドとレとミとファとソとラとシとドのそれぞれの音が連続してるのではなく、


 

どうしても楽器使った練習をしてしまうと、1→α→2ではなく、1→2になってしまいがちです。それは2の出力行為、つまり楽器を操作することが大変だからです。普段やり成れていないことをするには集中力が必要です。2に集中するあまりに、普段から慣れている見るという行為はおろそかになりがちで、それに付随する行動であるα(楽譜を理解する)が出来なくなってしまっているのです。

 

サックスの練習というとロングトーンや指回しの基礎練習があげられますが、これらがよく練習されるのは、ロングトーンや指回しが習熟してくると、2の出力行為に集中力を使わなくなるからです。結果として1の入力行為に集中することが出来るようになるからです。逆に初心者の場合は楽器を持ったときは出力行為に集中してしまうので、楽器を持たない練習方法として楽譜の音読は非常におすすめしたいです。

歌うように吹く、ということは吹くように歌うこと

 

音読する際のコツは、実際に演奏するように音読すると言うことです。メトロノームのテンポに合わせても棒読みでは意味がありません。楽譜のとおりのアーティキュレーションで、スラースタッカートはしっかりと分けて、f(フォルテ)は力強く色彩豊かに、p(ピアノ)は密やかに、クレッシェンド・デクレッシェンドはどのタイミングが最適なのか色々と考えて音読してみましょう。曲ごとにアーティキュレーションは違います。その曲にあった表現はどのようにするのが最適なのか。それを考えながら音読しましょう。

 

サックスは歌うように吹く、と良く表現されます。人の声に似ていると言われて類まれな表現力を持っていますが、それを引き出すのは奏者である我々です。我々が歌えなければサックスで演奏したとしても歌うことは出来ません、サックスで歌うように吹くためには、我々が歌えなければいけないのです。